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「しかしオレらもナメられたもんだな。」 隣にいたイッキューがグランドに目を向けたまま言いました。僕はイッキューを一目見てから、同じようにグランドに目を向けて返します。 「まあ・・・そんなナメた真似されて1−1ってのもどうかと・・・」 「あのな。相手のピッチャー15番のくせしてカッちゃん並みの球放るんだぞ?しかもウチのと違ってコントロール抜群だし、それに顔だってあっちのほうが・・・」 次の瞬間、イッキューは瞬時に僕の視界から消え去りました。そして後ろからことの凄惨さを物語る凄まじい悲鳴が・・・。見ないほうがいいのかもしれない・・・。 「アウト!チェンジ!」 審判のその声を合図に、サンダーナインがグランドへ飛び出していきます。軽くボール回しが終わると、早速プレイがかかりました。 回は3回の裏、スコアは1−1。いくら控え選手主体であろうと、ブルードラゴンズを1点のみに抑えられているのはほとんど奇跡といえます。しかしこの回は、唯一取られた1点の立役者である1、2、3番のレギュラー組が回ってくるのです。失点は確実と見ていいでしょう。 「1番、センター、弓本君。」 サードの僕から見て、明らかに主審のおじさんよりデカい人間が打席にゆっくりと入ってきました。とても小学生とは思えません。その大きな体を使って、前回はレフト前ヒット。僕の上を通っていったわけですが、打球の飛びが半端ないんです。 そんなわけで通常の守備位置より2、3メートル下がって守ります。何球か3塁側に痛烈なファールを打った後の第4球。 カキィィーン!! さっきまでのファールと同じ、もしくはそれ以上の痛烈な打球が別名ホットコーナーと呼ばれるサードを直撃します。僕は半ば目をつぶりながらもボールへ向かっていきました。その結果・・・。 パシッ! グラブが強く後ろに持っていかれる感覚に襲われました。それは、打球がしっかりグラブのポケットに入った証拠でもあります。急いでグラブのボールを右手で握り、ファーストへ送球。 「アウトッ!」 サンダーベンチや、その裏から歓声が上がりました。久しぶりの気持ちいいプレーに、僕も少し笑みがこぼれてしまいました。 結局、続く2番をセンターフライ、3番をショートフライと、上位打線をいとも簡単に3者凡退で切り抜けてしまったのです。これに驚いたのは、何を隠そう僕達サンダーでした。 「おい・・・レギュラーを3者凡退にしちまったぞ。」 「一体何が・・・まさか作戦?」 予想外の出来事に対し、僕達は現実をうまく飲み込めませんでした。すると監督が言います。 「おいおい・・・少しは喜べよ。せっかく相手がチャンスをくれたんだから、ありがたくいただく以外ねぇだろ?」 そして次のバッターの大斗に、 「おもっきり振って来い、大斗!」 「はい!」 かくして、試合は4回の表に突入したのだった・・・。 「第103話 後悔先に立たず」 試合も折り返し。調子を上げるサンダーに対しブルードラゴンズは・・・。 「第101話 リベンジ」に戻る さあ、第3章もいよいよ佳境といったところです。実に長かったですね。ちょっとグダグダしすぎた感もありますが・・・まあそれは置いといて。中学編からは野球に対するイメージがガラッと変わります。それには理由があるわけですが、本編を見てのお楽しみということで。 じゃ、次回もよろしくお願いします! |
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